2026-07-01から1ヶ月間の記事一覧
2026年6月、Google CloudがOKF(Open Knowledge Format/オープン・ナレッジ・フォーマット)という新しい規格を公開しました。実体は「YAMLフロントマター付きのMarkdownファイルを並べたディレクトリ」という、拍子抜けするほど単純なものです。目的は検索…
禁煙外来は「意志の強さを試す場所」ではなく、保険で12週間・計5回の枠組みを組み立てる治療です。ところが外来でつまずくのは、たいてい薬の選択ではありません。「やめる気がありますか」と聞いて患者さんを選別してしまうこと、「加熱式たばこに替えたの…
本態性振戦は、外来でもっとも多く出会う不随意運動でありながら、診断がついた後の指導がほとんど定型化されていない領域です。鑑別を終えて「本態性振戦です」と伝えたあと、患者さんから返ってくるのは「年のせいですか」「お酒を飲むと止まるんです」「…
草木染めの色はどの植物から?染料植物を色別図鑑で解説 植物の葉は緑、根や樹皮は茶色。それなのに、布に染めると鮮やかな青、赤、黄、紫、そして黒まで現れます。草木染めのおもしろさは、植物を見ただけでは染め上がりの色が予想できないところにあります…
鉄欠乏性貧血は、外来でもっとも多く出会う貧血でありながら、診断がついた後の指導がもっとも定型化されていない領域です。鉄剤を処方したあと、患者さんから必ず聞かれるのは「いつまで飲むのですか」「食事で治せませんか」「お茶で飲んではいけないと聞…
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の診療は、進行性の筋力低下を見抜いて診断名をつけるだけでは終わりません。いまは家族歴のない症例でも遺伝について説明することが治療選択につながり、日本ではリルゾール、エダラボン、超高用量メチルコバラミン、SOD1-ALSに対…
インフルエンザ・新型コロナと診断した後、外来では「いつまで休めばいいですか」「家族にうつさない方法は」「薬は飲まないとだめですか」を必ず聞かれます。この記事では、学校保健安全法施行規則や厚生労働省の急性呼吸器感染症(ARI)Q&Aなど一次資料で…
インフレ税とは?税金を払わないのに100万円の価値が減る仕組みをやさしく解説 「インフレになると、税金を上げなくても国民の負担が増える。これはインフレ税だ」という説明を見かけることがあります。しかし、インフレ税という名前の税金が法律に書かれて…
健診で「脂肪肝ですね」と言われて来院した患者さんに、外来で何を話しているでしょうか。「太っているからです。痩せましょう」——ここで終わってしまうと、患者さんは何キロ減らせばよいのかも、いつまた検査を受けるのかも分からないまま帰ります。そして…
顔の片側が動かない——ベル麻痺をはじめとする末梢性顔面神経麻痺で、急性期の治療方針そのものに迷うことは多くありません。外来で本当に答えにくいのは、そのあとに必ず聞かれる質問です。「リハビリはしたほうがいいですか」「強く動かしたほうが早く治り…
「花粉症くらいで」——そう思われがちなアレルギー性鼻炎ですが、外来で処方する薬の選び方ひとつで、患者さんの運転・仕事・学業のパフォーマンスが変わることは、案外知られていません。本記事は、花粉症・アレルギー性鼻炎の治療薬の一覧や解説ではなく、…
2026年7月18日、YouTubeチャンネルの登録者数が1,000人に到達しました。「収益化ライン」としてよく知られる数字です。この記事では、YouTubeが公式に定める収益化条件を確認したうえで、「1,000人の壁」が実際どれくらいの高さなのかを出所をたどれた統計だ…
「体重を落としましょう」——肥満症・メタボリックシンドロームの外来で最も多く発せられ、そして最も実行されない指導かもしれません。減量の生活指導がうまくいかないのは、医師の知識が足りないからではなく、限られた診察時間で「何を・どの順番で・どう…
2026年、米国と中国への好感度が世界規模で初めて逆転しました。米調査機関Pew Research Centerの36か国・地域調査で、米国の好感度中央値が36%まで急落し、中国の46%を下回ったのです。ところがその世界の潮流の中で、日本の対中好感度は11%と調査対象で最…
「毎日出ないから便秘だと思う」——外来でよく聞くこの言葉には、実は大きな誤解が含まれています。慢性便秘は排便の「回数」だけで決まるものではなく、便の硬さ・いきみ・残便感まで含めて考える病態です。そして、軽症〜中等症の便秘の多くは、いきなり下…
「足のしびれや感覚の鈍さがあるけれど、痛くはないから大丈夫」——糖尿病性末梢神経障害の患者さんがそう言ったとき、それはむしろいちばん危険なサインかもしれません。神経障害が進むと、痛み・熱さ・圧迫という「警報」が働かなくなる防御知覚の消失(LOP…
「もう何年も、年に何回か吐き気と嘔吐の激しい発作が数日続く。ピークを越えるとケロッと治り、次の発作まではまったく元気」——こうした患者さんが、消化器内科で内視鏡もCTも異常なし、点滴でしのいで帰され、また数か月後に救急外来へ。この経過は、小児…
「胸やけには、脂っこいもの・チョコ・コーヒー・柑橘・香辛料・炭酸——全部やめてください」。逆流性食道炎の患者さんに、こうした一律の食事禁止リストを渡していないでしょうか。しかし、個々の食品を一律に制限することが症状を改善するという介入エビデ…
「検査は全部異常なしでした。心配ないですよ」——そう伝えて診察を終えたあと、患者さんが数週間後に別の医療機関を受診していた、という経験はないでしょうか。動悸・息苦しさ・めまい・しびれ・頭重感。検査で重大な病気が否定されても、症状そのものは消…
ICANS(免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群、immune effector cell-associated neurotoxicity syndrome)は、CAR-T細胞療法や二重特異性抗体など、T細胞を動員する免疫療法のあとに生じる中枢神経系の合併症です。失語・意識障害・けいれん・脳浮腫とい…
舌下錠を飲み込んだらどうする?ニトログリセリンとアセナピンで対応が正反対な理由|OD錠との違いも解説 舌下錠を、うっかり飲み込んでしまったことはありませんか。舌下錠は「舌の下で溶かして、飲み込まずに使う薬」ですが、飲み込んだあとにどうすればよ…
2036年の日本では、高齢者そのものの数よりも、働く現役世代の急減が重くのしかかります。同時に、80〜90代の親から60代前後の子へ資産が引き継がれる「老老相続」が、大相続時代の中心になっていきます。相続が増えても消費はなかなか動かないという、あま…
白玉点滴・にんにく注射・プラセンタ注射は効くのか|美容点滴のエビデンスを医師が検証 白玉点滴、にんにく注射、プラセンタ注射——美容クリニックで自由診療として提供されるこれらの注射・点滴は、「美白」「疲労回復」「若返り」をうたって広告されること…
毎日1%の積み重ねが1年で37倍に?お金・習慣・健康に効く「複利の力」を医師がやさしく解説 複利はお金だけの話ではありません。毎日1%の小さな改善を1年続けると計算上は約37倍になり、逆に毎日1%ずつサボると1年後には今の3%ほどしか残らない——この「複利…
認知症に備えるお金の管理を調べると、必ず「成年後見」と「家族信託」という2つの言葉に行き当たります。しかし両者は仕組みも費用も大きく異なり、選び方を間違えると後から変更しにくい制度でもあります。前回の記事では認知症による銀行口座凍結の実態を…
「介護施設の入居金、500万円。本人の口座にお金はあるのに、家族は1円も引き出せない」——これは、認知症のご家族がいる方にとって、決して他人事ではない話です。銀行は本人の意思確認ができなくなると取引を止めます。詐欺や横領から本人を守るための大切…
もし明日、あなたの銀行が破綻したら、預金はどうなるのでしょうか。「1,000万円までは預金保険で保護される」という話は広く知られていますが、実はこの制度には見落とされやすい落とし穴があります。本記事では、預金保険制度(ペイオフ)で実際に何が守ら…
「むずむず脚症候群ですね、血行が悪いのかもしれません」——外来でそう言って終わっていませんか。あるいは、患者さんが「気のせいだと思って我慢していました」「良かれと思って鉄のサプリを飲み続けています」と話すのを聞いたことはないでしょうか。むず…
「クレアチニンが少し高いですね、次は塩分に気をつけて」——外来でそう言って終わっていませんか。あるいは、患者さんが良かれと思ってたんぱく質を自己判断で極端に減らし、かえって痩せて筋力が落ちてしまうのを見たことはないでしょうか。慢性腎臓病(CKD…
離床センサーはマット式から荷重センサー方式の離床CATCH、さらに非接触の眠りSCANへと進化してきましたが、この進化は本当に転倒を減らすエビデンスと言えるのでしょうか。本記事は入院患者の転倒・転落を防ぐ:エビデンスで整理する多職種の実践ポイントで…