神経内科
脳静脈血栓症(Cerebral Venous Thrombosis: CVT)は、硬膜静脈洞や皮質静脈、深部脳静脈が血栓によって閉塞する疾患です。全脳卒中の0.5〜1%程度と比較的まれですが、若年者や生殖年齢の女性に好発し、頭痛単独の軽症例から急性てんかん重積、出血性静脈梗…
対象:神経内科医、臨床遺伝に関わる医療者 情報確認日:2026年8月27日 要旨 脊髄小脳失調症3型(spinocerebellar ataxia type 3: SCA3、Machado–Joseph disease)は、ATXN3 のCAGリピート伸長による常染色体顕性(優性)遺伝性のポリグルタミン病です。中核…
中枢神経原発血管炎(primary angiitis of the central nervous system:PACNS/primary CNS vasculitis:PCNSV)は、脳・脊髄・髄膜の血管壁に炎症が限局して起こる稀だが治療可能な疾患です。しかし特異的な症状はなく、MRIや髄液は鋭敏でも非特異的で、脳…
頭痛が続く、疲れやすい、立ちくらみがする——その頭痛は「貧血(鉄不足)」のサインかもしれません。鉄が足りないと体に酸素が行きわたりにくくなり、頭痛やふらつきが起こることがあります。とくに月経のある女性では、鉄欠乏と片頭痛の関連も報告されてい…
シェーグレン症候群は「口が乾く・目が乾く」病気として知られますが、その本質は全身性の自己免疫疾患であり、神経系を侵すことがあります。とりわけ中枢神経系(CNS)への波及は頻度こそ高くないものの、横断性脊髄炎・視神経炎・脳梗塞・認知機能障害など…
ネマリンミオパチーは、骨格筋線維内に「ネマリン小体(rod)」と呼ばれる桿状構造を認める先天性ミオパチーの一群です。しかし臨床の現場でこの病名が問題になるのは小児だけではありません。成人で亜急性に進行する近位筋力低下・首下がり・嚥下障害を呈し…
病棟で免疫グロブリン(IVIG/SCIG)を投与するたびに、「この疾患でこの製剤は適応か」「用量は何g/日か」「初期と最高の投与速度は何mL/時か」「院内採用の規格だと何バイアル必要か」を添付文書・ガイドラインで確認し直していませんか。免疫グロブリン…
脳幹梗塞で呼吸抑制があり気管挿管中の患者で、自発呼吸が乏しく抜管困難が予想される——この状況で「気管切開はいつ行うべきか」は神経救急・神経集中治療の現場で日常的に直面する判断である。2013年のSETPOINT pilot試験で「早期気管切開でICU死亡が10% vs…