【2026年最新】アナフィラキシーショックへの対応 ― 一般の方も医療者も知っておきたい初期対応と最新治療(neffy®・refractory対応まで)
アナフィラキシーショックは救命できる病気ですが、アドレナリン投与の遅れが死亡に直結します。2024〜2026年にかけて、点鼻アドレナリンneffy®の登場、観察時間のリスク層別化、2回目アドレナリンは反対側大腿へ(RCUK 2025)、抗ヒスタミン薬・ステロイドのルーチン否定など、対応の常識が大きく変わりました。本記事は一般の方向け(第1部)と医療従事者向け(第2部)の2部構成で、症状の見分け方からエピペン®/neffy®の使い方、観察時間の最新基準、refractory anaphylaxisへのグルカゴン・バソプレッシン・メチレンブルーまで、WAO 2020(+2024 update)・EAACI 2021・AAAAI/ACAAI 2023・JSA 2022・RCUK 2025・JRC 2025最新版に準拠してまとめます。

1-1. アナフィラキシーとは ― 90秒で理解
アナフィラキシーとは、食物・薬・ハチ刺されなどがきっかけで、全身に強いアレルギー反応が急に起こる状態です。皮膚のかゆみだけでなく、呼吸困難や血圧低下を伴うことがあり、命に関わります[1][4]。
「アナフィラキシーショック」とは、その中でも血圧が下がって意識がもうろうとする状態を指します。ただし、「ショック=血圧低下」だけがアナフィラキシーではありません。喉が腫れて息ができない、激しい腹痛と嘔吐が止まらない、といった形でも起こります[1]。
アナフィラキシーは救命できる病気です。ただし、アドレナリン(エピペン®・neffy®など)を打つのが遅れると致死的になります。「迷ったら打つ」が世界共通の合言葉です[1][3]。
1-2. これが出たら疑え ― 4系統の症状
食事・薬・ハチ刺されなどのきっかけの後、数分〜数時間で、以下の症状のうち2つ以上の系統が出てきたら、アナフィラキシーを強く疑います[1][4]。
- 全身のじんましん
- 強いかゆみ・赤み
- 口唇・舌・のどの腫れ
- 顔のむくみ
- ゼーゼー・ヒューヒュー
- のどがつかえる感じ
- 声がかすれる
- 息苦しさ
- 立ちくらみ・失神
- 顔色が真っ青
- 冷や汗・手足が冷たい
- 意識がもうろう
- 強い腹痛(差し込むような)
- 繰り返す嘔吐
- 下痢
じんましんや赤みなどの皮膚症状が出ない例が10〜20%あります[31]。「皮膚に何も出ていないからアナフィラキシーではない」という判断は危険です。既知のアレルゲンを摂ったあとに急な呼吸困難・血圧低下・喉の腫れがあれば、皮膚症状がなくてもアナフィラキシーとして対応します[1]。
1-3. 救急要請とアドレナリンは「同時並行」
アナフィラキシーが疑われたら、119番への通報とアドレナリン投与は「どちらが先」ではなく同時に行います[1][6]。
- 周りに人がいれば → ひとりが119番、ひとりがエピペン®/neffy®
- ひとりしかいなければ → スマホをスピーカーにして119番しながらアドレナリン投与
・抗アレルギー薬・ステロイドだけで様子を見る(代用にならない)[1][3]
・「いつもの蕁麻疹かも」と自己判断する
・本人を立たせる・歩かせる(後述:empty ventricle syndrome)
・「症状が落ち着いたから」と受診をやめる
1-4. エピペン®/neffy®の使い方(2026年最新)
エピペン®(アドレナリン自己注射器)
- 太ももの外側の中ほどに、衣服の上からでOK[1]
- カチッと音がしたら5秒そのまま押し当てる
- 5分たっても症状が改善しなければ2本目を反対側の太ももに打つ(RCUK 2025の新ルール)[7]
- 体重別の規格:15kg以上 → 0.15mg、30kg以上 → 0.3mg
2025年に英国蘇生協議会(RCUK)の派生ガイダンスやMHRA(英国医薬品庁)の安全性情報を含む文書で、2回目以降のアドレナリンは1回目と反対側の大腿に打つことが推奨されています[7]。1回目で打った部位は血管が収縮して2回目の吸収が悪くなる可能性があるためです。
neffy®(点鼻アドレナリン液)― 2026年2月日本発売
- FDAが2024年8月に成人・体重30kg以上の小児に承認、2025年3月には4歳以上・体重15〜30kgの小児用1mg製剤も承認しました[20][21]
- 日本では2026年2月から発売開始
- 使い方:片方の鼻に1回噴霧するだけ。針がないので注射が苦手な方・小児で大きな選択肢になります
- 用量:成人2mg/小児(15〜30kg)1mg[20][21]
- 5分で改善がなければ同じ側の鼻に2回目を噴霧(注射と異なり「反対側」ではないことに注意)[7]
- 健常人での比較試験で、エピペン®0.3mgと同等の薬物動態(PK)・薬力学(PD)プロファイルが示されています[22]
鼻づまりや鼻出血が強い場合は吸収が落ちる可能性があります。重度の鼻症状時はエピペン®注射を優先してください。実患者での比較試験は限定的で、現時点では「もう一つの選択肢」という位置づけです[22]。
1-5. 投与後の体勢 ― 立たない・歩かない
アドレナリンを打ったあとの体勢はとても大切です。間違えると、急に立ち上がっただけで心臓に血液が戻らず死亡する例(empty ventricle syndrome=空虚心室症候群)が報告されています[1]。
・基本:仰向けで、足を高く上げる(クッションや枕で)
・呼吸が苦しい:半坐位(上半身を起こす)
・嘔吐している・意識がない:横向き(回復体位)
・急に立ち上がらない/歩かせない(救急車が来るまで床のまま)
1-6. 「良くなっても病院へ」二相性反応
アドレナリンで症状が一旦良くなっても、数時間後に再び症状がぶり返すことがあります。これを二相性反応(biphasic reaction)と呼び、多くは8〜12時間以内に発生します[1][11]。
- 発生率は0.5〜21%(小児では約14%、約7人に1人)[11]
- 最近の研究では、10〜33時間後の遅発例も報告されています[23]
- 軽症で完全に消えても最低1〜2時間は医療機関で観察を受けてください
- 2回目のアドレナリンが必要だった人・喘息持ちの人は、より長時間(6〜12時間以上)の観察を推奨
1-7. 平時の備え ― 2本携帯とAction Plan
- エピペン®を常に2本携帯(家・職場・通学先・移動中で計2本以上)[3]
- Anaphylaxis Action Plan(書面)を作成し、家族・学校・職場と共有[3][10]
- 同居家族・教職員・職場の同僚に使用方法を実演で訓練
- 有効期限をスマホのカレンダーに登録(更新忘れ防止)
- 原因アレルゲンをアレルギー専門医で精査・確定(必要なら経口免疫療法・除去食指導)
- MedicAlertブレスレットなどで意識消失時に第三者にアレルギーが伝わる工夫
1-8. 一般向けよくある質問(FAQ)

2-1. 2026年診断基準(NIAID/FAAN 3項目 → WAO/JSA 2項目への集約)
NIAID/FAAN 2006の3項目は、WAO 2020とJSA 2022で2項目に集約されました[1][4]。最大の改訂点は、Criterion 1の(c)に「重度の消化器症状」(強い痙攣性腹痛・反復する嘔吐)が追加されたことです。
Criterion 1(皮膚・粘膜症状あり)
数分〜数時間で急性発症した皮膚または粘膜症状(全身性蕁麻疹・瘙痒・紅潮・口唇/舌/口蓋垂浮腫など)に加えて、以下の少なくとも1つ:
- (a) 呼吸器症状(呼吸困難、喘鳴、stridor、低酸素血症)
- (b) 循環器症状(血圧低下、失神、失禁を含む末梢循環不全)
- (c) 重度の消化器症状(強い痙攣性腹痛、反復嘔吐) ※WAO 2020で新規追加[1]
Criterion 2(既知あるいは強く疑われるアレルゲン曝露あり)
急性発症の血圧低下、気管支痙攣、または喉頭症状(皮膚症状がなくても)[1]。
皮膚症状なし症例(10〜20%)はCriterion 2で拾います[31]。「蕁麻疹がないからアナフィラキシーではない」は誤りです。
JSA 2022は2023年3月修正で「呼吸不全」→「重度の呼吸器症状」へ用語変更(誤解防止目的)[4][5]。
2-2. 初期治療アルゴリズム ― IM Epinephrineファーストライン
全ガイドライン共通で、アドレナリン大腿外側広筋への筋注(IM)が第一選択かつ唯一の救命治療です[1][2][3][6]。投与遅延が死亡率と直結します[30]。
標準フロー
- アレルゲン曝露停止
- アドレナリン筋注(大腿外側広筋)
- 救急要請・応援要請
- 仰臥位+下肢挙上(呼吸困難時は半坐位、嘔吐時は側臥位)
- 高流量酸素・気道確保
- 大量輸液(成人 晶質液1〜2L、小児20mL/kg)[1][2]
- 改善なければ5(〜15)分で反復[1][7]
- それでも改善なければIV持続点滴+専門家介入(refractory)
投与量ファクトチェック表
| 対象 | 部位・経路 | 用量 | 反復間隔 | 主要根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 成人IM初回 | 大腿外側広筋 IM | 0.3〜0.5mg(0.01mg/kg、最大0.5mg) | 5〜15分(多くは5分) | WAO 2020[1]/EAACI 2021[2]/JSA 2022[4] |
| 小児IM初回 | 大腿外側広筋 IM | 0.01mg/kg(最大 成人0.5mg/小児0.3mg) | 5〜15分 | WAO 2020[1]/JSA 2022[4] |
| RCUK 12歳以上 | 大腿外側広筋 IM | 500µg一律 | 5分 | RCUK 2021/2025[6][7] |
| RCUK 6〜12歳 | 大腿外側広筋 IM | 300µg | 5分 | RCUK 2021[6] |
| RCUK 6ヶ月〜6歳 | 大腿外側広筋 IM | 150µg | 5分 | RCUK 2021[6] |
| RCUK <6ヶ月 | 大腿外側広筋 IM | 100〜150µg | 5分 | RCUK 2021[6] |
| neffy® 成人 | 点鼻(片側) | 2mg | 5分(同側に2回目)[7] | FDA 2024.08[20]/PK同等試験[22] |
| neffy® 小児(15〜30kg) | 点鼻(片側) | 1mg | 5分 | FDA 2025.03[21] |
| 輸液(成人) | 晶質液 急速 | 1〜2L(最大3〜5L) | — | 全GL一致[1][2] |
| 輸液(小児) | 晶質液 急速 | 20mL/kg(最大60〜100mL/kg) | — | EAACI[2]/AAAAI[3] |
1回目アドレナリンによる局所血管収縮で、同側追加投与の吸収が悪化する可能性。2回目以降は反対側の大腿外側広筋へ変更を推奨[7]。なお、neffy®は逆に同側鼻孔に2回目(製剤特性上)。
2-3. 補助療法のパラダイムシフト ― 「足し算」から「引き算」へ
2022〜2026年の最大の変化のひとつが、抗ヒスタミン薬・コルチコステロイドのルーチン投与の見直しです。「とりあえず全部入れる」から「アドレナリン以外は本当に必要か考えて入れる」へ、医療文化の転換期にあります[6][7][30]。
抗ヒスタミン薬(H1/H2)
- WAO 2020: 「H1抗ヒスタミン薬は治療における役割が限定的、第三選択となるGLもある」[1]
- AAAAI 2023: routine first-line推奨せず。重症症状安定後の補助として[3]
- RCUK 2021/2025: 急性反応の第一選択ではない[6][7]
- Cross-Canada Anaphylaxis Registry: 抗ヒスタミン薬投与は転帰改善せず、むしろアドレナリン投与遅延と相関[30]
コルチコステロイド ― ルーチン投与は推奨しない
- WAO 2020: 「急性期管理で利益なし、有害かもしれない、ルーチン使用は議論的」[1]
- RCUK 2021大改訂: ルーチンでは推奨しない(弱い推奨、very low certainty)[6]
- AAAAI 2023: routineには推奨せず。喘息/ショック合併時のみ第三選択[3]
- EAACI 2021: biphasic予防効果なし、重症度低下なし[2]
- 小児ではbiphasic反応リスクをむしろ上げる可能性[25]
β2刺激薬吸入・酸素・輸液
- サルブタモール吸入:気管支痙攣残存時の補助。アドレナリンの代替ではない[1]
- 高流量O₂(リザーバーマスク):全GL第一選択補助療法[1][2][3]
- 晶質液(生食/Ringer液):成人1〜2L、小児20mL/kg を5〜10分で[2][3]
2-4. Refractory Anaphylaxis(治療抵抗性)
日本語で系統的に論じた無料記事は皆無であり、本記事の最大の差別化ポイントです。Pouessel 2024 reviewが包括的にまとめています[12]。
定義のばらつき
| ガイドライン/組織 | Refractoryの定義 |
|---|---|
| RCUK | 適切なIM 2回後も持続 |
| 米国Expert Panel | 適切な3回以上 or IV持続開始 |
| CoFAR | IM 3回以上 |
| ISPAR周術期 | 適切な投与・輸液後10分超で反応不十分 |
治療階層(Pouessel 2024準拠)[12]
- 第1選択:IV adrenaline持続点滴 + 大量輸液
- 開始:0.05〜0.1µg/kg/min(米:2〜10µg/min/英RCUK:5〜10µg/kg/h)
- 体液蘇生:1〜2L晶質液(成人)
- 第2選択vasopressor:noradrenaline(最頻用)またはvasopressin
- vasopressin:1〜2単位ボーラス、0.2〜0.4単位/分持続(または2単位/時)
- β遮断薬服用例:グルカゴン
- 成人:1〜5mg IV bolus over 5min → 5〜15µg/min持続
- 小児:20〜30µg/kg(最大1mg)
- 機序:cAMPをβ受容体非依存的に上昇させ、変力作用を回復
- 救命rescue:メチレンブルー 1〜2mg/kg IV(NO媒介血管拡張対策)
- 体外循環:ECMO/ECLS
全ての二次治療はcase report/case seriesベースでRCTは存在しません[12]。「弱い推奨/低い確実性」のもとで、現場判断+専門家コンサルトが基本です。
2-5. 観察時間のリスク層別化(Kim 2019メタ解析準拠)
「全例6〜8時間観察」の固定的運用は古い常識です。Kim et al. 2019のメタ解析[11]とRCUK 2021/2025[6][7]が、リスク層別化への移行を後押ししています。
Kim 2019メタ解析(PMID 30763927)の要点
- 1時間観察で陰性的中率95.0%
- ≥6時間観察で陰性的中率97.3%(95% CI 95.0〜98.5)
- >8〜12時間で>98%
リスク層別化観察時間(RCUK 2021/2025準拠)
| リスク層 | 観察時間 | 該当条件 |
|---|---|---|
| 低リスク | 1〜2時間 | 軽症・アドレナリン1回投与で完全消失・既知アレルゲン・AAI携帯・即時医療アクセス可 |
| 中リスク | 6時間 | 中等症・複数回投与不要・既往biphasic |
| 高リスク | 12時間以上 | 重症呼吸器/循環器症状・2回以上投与・喘息既往・遅延治療・夜間退院・遠隔地 |
Biphasic反応のリスク因子
- 初期反応の重症度・反応の遷延
- アドレナリン2回以上必要
- 初期投与遅延(>60分)
- 脈圧の開大、不明アレルゲン
- 小児では薬剤誘発
prompt, complete, and durable response があればEMS活動は必須でないとAAAAI 2023は記載[3]。ただし日本の現場では患者教育・到達性を考慮し、JSA 2022は依然として救急受診を原則推奨[4]。
2-6. 退院時処方とAction Plan
- EAI処方+使用訓練(通常2本携帯、AAAAI 2023/ASCIA 2026[3][10])
- neffy®も選択肢として提示(注射拒否例・小児で特に)[20][21]
- Anaphylaxis Action Plan(書面)を配布
- アレルギー専門医紹介(原因同定・予防)
- トリプターゼ測定(基準値確認、24時間以降のベースライン採血)[3]
- トリガー回避指導/MedicAlertブレスレット推奨
- β遮断薬・ACEi継続判断:多くは中止しない(中止リスクが反応増悪リスクを上回る)[3]
2-7. トリプターゼ採血・診断確定
採血タイミング(AAAAI 2023)[3]
- 急性期:症状開始後15分〜3時間(理想は2時間以内)
- ベースライン:症状完全消失後24時間以降または発症前値
トリプターゼ上昇判定式(2024 update)
従来の固定閾値11.4µg/Lより、患者個人のベースラインを基準にした方が感度が高いことが示されています[26][27]。
- ベースライン > 8 ng/mLの場合:遺伝性αトリプターゼ血症(HαT)/クローン性肥満細胞疾患を考慮し、骨髄生検検討[3]
- 急性アナフィラキシー患者の30%超でトリプターゼは上昇しない → 臨床診断が優先
- 「epinephrine should not be used as a surrogate to diagnose anaphylaxis」(AAAAI 2023)[3]
2-8. 院内アナフィラキシー(特殊状況)
周術期アナフィラキシー(NAP6 / Pouessel 2024)[18][19]
| 原因(地域差大) | 頻度(UK NAP6) |
|---|---|
| 抗菌薬(テイコプラニン、ペニシリン、バンコマイシン、セフロキシム) | 47.2% |
| 筋弛緩薬(NMBA) | 32.6% |
| クロルヘキシジン | 9.0% |
| 色素(パテントブルー) | 4.5% |
| ラテックス、ヨード造影剤、スガマデクス | — |
致死リスク因子:男性、肥満、心血管疾患、β遮断薬服用[18]。
造影剤アナフィラキシー
- 多くは非IgE機序(直接肥満細胞活性化、補体経由)
- 治療は同一(IM/IV adrenaline + 輸液)
- 再投与可否:放射線科・アレルギー科とのリスク評価+前投薬プロトコル
非IgE機序の最新理解(MRGPRX2)
- 肥満細胞選択発現GPCR(11p15.1、330aa、7回膜貫通)
- カチオン性リガンド(NMBA、フルオロキノロン、バンコマイシン、オピオイド、抗菌ペプチド、神経ペプチド)に反応
- IgE非依存性脱顆粒
- 臨床アナフィラキシーでの直接エビデンスは未確立[16][17]
HαT/SM除外
- 再発性・特発性・蜂毒重症例で骨髄生検を検討
- ベースライントリプターゼ > 8 ng/mLが目安[3]
2-9. 国際ガイドライン比較表
| 項目 | WAO 2020 (+2024) |
EAACI 2021 | AAAAI 2023 | JSA 2022 | RCUK 2025 | JRC 2025 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 診断基準 | 2項目 | NIAID修正 | NIAID | 2項目 | NIAID修正 | 2項目 |
| 観察時間 | リスク別 | リスク別 | EMS拒否容認 | 4〜24h | リスク別 | リスク別 |
| 抗ヒスタミン | 補助 | 補助 | 補助 | 補助 | 不要 | 補助 |
| ステロイド | ルーチン否定 | ルーチン否定 | ルーチン否定 | 慎重 | 不要 | 慎重 |
| 2回目部位 | 同側可 | 同側可 | 同側可 | 同側可 | 反対側 | 同側可 |
| 反復間隔 | 5〜15分 | 5〜15分 | 5〜15分 | 5〜15分 | 5分 | 5〜15分 |
主要参考:WAO 2020[1]/EAACI 2021[2]/AAAAI 2023[3]/JSA 2022[4]/RCUK 2025[7]/JRC 2025[8]。
2-10. 医療者向けよくある質問(FAQ)
まとめ ― 2026年に押さえるべき5項目
2026年アナフィラキシー対応 5箇条
- アドレナリン(IM epinephrine)が唯一の救命薬 ― 抗ヒスタミン薬・ステロイドは代用にならない[1][3][30]
- 2026年は補助療法(抗ヒス・ステロイド)が「ルーチン否定」 ― RCUK 2025は不要、他GLも第一選択ではない[6][7]
- 観察時間はリスク層別化へ(低1〜2h/中6h/高12h以上)― Kim 2019+RCUK 2021/2025準拠[6][7][11]
- Refractory anaphylaxisへの体系的対応 ― IV持続→グルカゴン→バソプレッシン→メチレンブルー→ECMO[12]
- neffy®点鼻液など新規製剤の選択肢 ― 2026年2月日本発売。注射拒否・小児で大きな選択肢[20][21][22]