2026-06-01から1ヶ月間の記事一覧
80代になっても元気に運転を続ける親。同乗しても運転はしっかりしていて、無事故無違反。それでも、ニュースで高齢ドライバーの重大事故を見るたびに「うちの親は大丈夫だろうか」と心配になる――。そんなご家族は少なくありません。この記事では、「返納す…
「歩くと健康にいい」とよく言われます。実際、歩くことは認知症・脳卒中・生活習慣病(成人病)・フレイルという、年齢を重ねるほど怖くなる病気を、まとめて遠ざけてくれます。しかも特別な道具も費用もいりません。この記事では、なぜ歩くだけで4つの病気…
「あの先生に診てほしい」「あの先生となら働きやすい」— 周囲から慕われる理想の医師は、生まれ持った性格やカリスマで決まると思われがちだ。そこで本稿では、AIである「Claude Code」に『周囲から慕われる理想の医師になるにはどうすればよいか』と尋ね、…
1年間に支払った医療費が一定額(目安は10万円)を超えたら、確定申告をすることで税金が戻ってくる――それが医療費控除(いりょうひこうじょ)です。会社員でも、年末調整では受けられず、自分で申告すれば納めた税金の一部が戻ります。この記事では、医療費…
病気やケガで会社を長く休むと、その間の生活費が心配になります。でも、会社員など健康保険に加入している人には、傷病手当金(しょうびょうてあてきん)という強い味方があります。働けない間、給料のおよそ3分の2(約67%)が、最長で通算1年6か月支給さ…
入院や手術で医療費が高額になっても、1か月の自己負担には「上限」があります。それが高額療養費(こうがくりょうようひ)制度です。たとえば医療費が100万円かかっても、年収がおよそ370〜770万円の人なら、自己負担は約9万円で済みます。この記事では、高…
抗血小板薬を飲んでいる患者さんに、胃を守る目的でプロトンポンプ阻害薬(PPI)を予防的に処方する——以前は「再発性逆流性食道炎」という保険病名を付ければ通っていました。しかし近年は審査が厳しくなり、実体のない病名でのPPI算定は査定や個別指導のリ…
病理検体の取り違えは、誤った患者への手術・治療・がん告知に直結する、医療現場で最も影響の大きい事故のひとつです。病理診断は、患者から採取された検体が採取→提出→受付→切り出し→包埋→薄切→染色→診断という10を超える工程を経て完成しますが、そのほと…
医知創造ラボ 暮らしと植物の話 初夏の庭や散歩道を彩るアジサイ(紫陽花)。じつは「ガクアジサイ」「手まりのアジサイ」「カシワバアジサイ」など、見た目も生まれもさまざまです。この記事では、アジサイの種類と見分け方を「3つのグループ」と「花のかた…
頭をぶつける、脳の血管が詰まる・破れる、髄膜炎や脳炎にかかる──こうした後天性脳損傷(acquired brain injury:ABI)のあとに、てんかんはどれくらい起こるのでしょうか。2026年に Epilepsy Research 誌へ報告された 120研究・大規模メタ解析は、外傷・出…
てんかん治療には、結果が読めない2つの分岐点があります。「最初に出す薬が効くか」と、薬剤抵抗性になったとき「手術で発作が止まるか」。どちらも、いまは「やってみないと分からない」のが実情です。この2つを、AI(人工知能)は事前に予測できるのでし…
「ChatGPTに症状を入れたら、てんかんを診断してくれるのでは?」——患者さんからも、医療者からも、そんな声を聞くようになりました。生成AI・大規模言語モデル(LLM)は、てんかん診療のどこで使えて、どこで危険なのでしょうか。本記事は、てんかん×AIシリ…
棚に置いてあるそのサプリメント、「何のために飲んでいますか?」 健康のために、と思って飲んでいる方が多いと思います。けれど、サプリは実は医薬品ではなく「食品」で、国の審査を受けていないものも少なくありません。大規模な研究では、健康な人がサプ…
Mollaret髄膜炎(モラレ髄膜炎)は、発熱・頭痛・項部硬直をきたす無菌性髄膜炎が自然軽快を繰り返す稀な病態で、良性反復性リンパ球性髄膜炎(BRLM)とほぼ同義に用いられます。PCRが普及した現在、その最多原因は単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)の再活性…
てんかん外科で「治せるのに、原因が見えない」——この壁の正体がMRI陰性てんかんです。発作の原因となる限局性皮質異形成(FCD)は微細で、熟練の放射線科医でも「異常なし」と読まれることが少なくありません。いま、この見えない病変をAI(人工知能)と画…
ひざや関節の健康のために、グルコサミンのサプリメントを飲んでいる方は少なくありません。ところが2026年、世界的な医学誌『Nature Metabolism』に、アルツハイマー病など認知症のある人では、グルコサミンが脳の「糖鎖(とうさ)の付きすぎ」を強め、病気…
「発作を事前に知らせてくれる機械はないのか」——てんかんの当事者・家族・医療者なら誰もが抱く願いです。手首に着けるだけで発作を検知するウェアラブルが実用化し、数日先の発作リスクを予報する研究も進んでいます。本記事は、てんかん×AIシリーズ深掘り…
病院で検査をしても「異常なし」と言われたのに、めまい・だるさ・動悸・頭の重さ・お腹の不調などの体調不良が続いて不安で、つい何度も病院に通ってしまう——そんな経験はありませんか。これはとても多い悩みで、決してあなただけではありません。実は、あ…
検査をしても異常がないのに体調不良を訴えて繰り返し受診する患者、いわゆる不定愁訴・身体症状症(MUS:medically unexplained symptoms)の患者への対応は、プライマリケア・総合内科・脳神経内科の外来で誰もが直面する難題です。ありふれた身体症状はプ…
脳波(EEG)の自動判読は、てんかん診療におけるAI(人工知能)活用のなかで最も実臨床に近い領域です。市販ソフトのPersystは発作や棘波の候補を自動で拾い上げ、ルーチン脳波を専門家レベルで分類するSCORE-AIも登場しました。では、AIは本当に脳波判読で…
2025年から2026年にかけて、糖尿病の新薬と大規模試験が立て続けに発表され、2型糖尿病・1型糖尿病の薬物療法は大きく塗り替えられました。飲むGLP-1(経口セマグルチドSOUL試験・オルフォルグリプロンACHIEVE試験)、週1回の基礎インスリン(efsitora/QWIN…
「てんかんの診療にAI(人工知能)はどこまで使えるのか」——脳波の自動判読、発作を事前に知らせるウェアラブル、ChatGPTのような生成AIによる診断支援まで、関連する話題は急速に増えています。しかし日本語の情報は領域ごとにバラバラで、「実際に臨床で動…
「最近、便秘がひどい」「においが分かりにくくなった」「夜中に大声で寝言を言い、暴れていると家族に言われた」——こうした非運動症状が、実はパーキンソン病の前駆症状として、手の震えや動作の遅さよりも何年も前から現れていることがあります。なぜ「脳…
中枢神経原発血管炎(primary angiitis of the central nervous system:PACNS/primary CNS vasculitis:PCNSV)は、脳・脊髄・髄膜の血管壁に炎症が限局して起こる稀だが治療可能な疾患です。しかし特異的な症状はなく、MRIや髄液は鋭敏でも非特異的で、脳…
「認知症は年をとれば避けられない」——そう思っていませんか。世界の専門家が集まったランセット委員会(Lancet 2024)は、認知症のおよそ45%が、生活習慣など14の「修正可能な危険因子」に対処することで予防または発症を遅らせられる可能性がある、と報告…
パーキンソン病は、いつも「脳」から始まるとは限らない。――近年、α-シヌクレイン病理の出発点が脳(嗅球・扁桃体)にあるのか、それとも腸や末梢の自律神経にあるのかで、臨床像・画像所見・予後が異なるとする脳先行型(brain-first)/体先行型(body-fir…
頭痛が続く、疲れやすい、立ちくらみがする——その頭痛は「貧血(鉄不足)」のサインかもしれません。鉄が足りないと体に酸素が行きわたりにくくなり、頭痛やふらつきが起こることがあります。とくに月経のある女性では、鉄欠乏と片頭痛の関連も報告されてい…
「呼びかけても反応が乏しい」「食事も会話もせず、同じ姿勢のまま固まっている」——こうした患者を前に、カタトニア(緊張病, catatonia)を鑑別に挙げられるかどうかで予後は大きく変わります。カタトニアは統合失調症の一亜型と長く考えられてきましたが、…
「お風呂はイヤ!」「口を開けてくれない」「薬を吐き出す」— 介護拒否(ケア拒否)は、認知症高齢者のケアで最も日常的に、そして最も対応に悩む場面である。だが拒否は「わがまま」でも「困った問題行動」でもない。わからないこと・脅かされることから自…
「やせている=低栄養」ではありません。低栄養を診断するには、見た目や体重だけでなく「なぜやせたのか(病因)」までを揃えて評価する必要があります。その世界共通のルールが、2018年に世界の主要栄養学会が合意したGLIM基準(Global Leadership Initiat…